|
1.創業する前に |
創業に関して具体的な話に入る前に、まず自分自身の内面の意識がどれだけしっかりしているかを確認することが大切です。
これをやってみたい、こういうことで役に立ちたいという自分自身の内から湧いてくる情熱がしっかりしていることが何より大切です。
・自分の夢を人に語れますか?
・その仕事は自分に向いていると感じますか?
・経営者になる覚悟はありますか?
・世の中はそれを必要としていますか? |
|
|
2.設備投資計画と資金調達計画 |
創業時には、いろいろとお金がかかります。しかし、お金をかければいいものになるというわけでもありません。少ない資金で最大の効果を上げられるように考えましょう。
中古品の活用、パートの採用等も検討してみてください。
事例:個人でパン屋を開業した場合の設備投資計画と資金調達計画について |
Aさんは、自宅の一部を店舗に改築しパン屋を開業しようとしています。創業時に必要な資金を試算してみると、3,250万円くらい必要であることがわかりましたが、調達できる資金は自分の預金で800万円、家族からの借り入れで200万円、金融機関から2,000万円の計3000万円で250万円不足になることがわかりました。そこでAさんは設備・機材をリースで調達することにしました。
創業時の必要資金の内訳 |
資金調達先の内訳 |
建物改築費用
(店舗兼住宅)
看板代
設備・機材費
備品・消耗品費
広告宣伝費
運転資金
(仕入及び給与の3か月分) |
2,800万円
20万円
250万円
50万円
30万円
100万円
|
【自己資金】
預貯金
家族より
【借入金】
政府系金融機関 |
800万円
200万円
2,000万円 |
|
|
支出合計 |
3,250万円 |
資金合計 |
3,000万円 |
|
|
|
3.売上計画 |
売上計画を立てようにも、やってみないとわからないと言われる方がありますが、最低限必要な売上高というモノがあります。
内容について事例を見ながらご紹介しましょう。
目標売上高の立て方(例) |
1)必要資金からの目標売上高
生活費・借入金・税金・経費に必要な資金より求めた目標売上高
2)優良な同業者を参考にした目標売上高
業界の平均値(経営指標)などにより求めた目標売上高
(当事務所に資料が揃っています)
3)全ての企業に当てはまる目標売上高
平均的な人件費・世間相場から労働分配率により求めた目標売上高 |
個人でパン屋を開業した場合の目標売上高の算出例(上記1)のパターン) |
まず、1か月に必要な資金を算出します。生活費・借入金の返済額・税金・経費の四つの区分で把握しましょう。臨時的に発生する費用(賞与・車検・年払保険料など)については、1か月あたりに換算して計算します。また、減価償却費は資金流出を伴わない費用ですのでマイナスすることも忘れないでください。
1か月あたりの必要資金目安 |
1)生活費(住宅ローン含)
2)事業借入返済額
3)所得税・住民税・事業税
4)経費合計
経
費
内
訳 |
従業員給与・賞与
水道光熱費
車両費(ガソリン代・保険料・税金)
固定資産税・償却資産税
リース料
支払利息
その他経費
減価償却費
|
|
30万円
8.4万円
5万円
46.3万円
20万円
5万円
1.5万円
0.5万円
5.3万円
3.3万円
7万円
3.7万円
|
|
ア)必要資金計
イ)減価償却費
ウ)必要資金額(ア−イ)
エ)粗利益率(TKC経営指標より)*
オ)月間目標売上高(ウ÷エ)
カ)年間目標売上高(オ×12) |
89.7万円
△3.7万円
86.0万円
62.8%
136.9万円
1,643万円 |
*粗利益率とは
売上高 − 仕入等
売上高 |
= 粗利益率(限界利益率) |
|
以上から最低でも月々137万円(1日6万円)の売上がないと支障をきたすことがわかります。パン1個150円とすると400個を1日でさばかないといけません。 |
|
|
|
4.創業塾 |
当事務所では、起業の水先案内人を目指し、創業をお考えの方、または創業間もない方に対して創業塾を開催しています。詳細はこちらをご覧ください。 |
|